適応障害が職場にいたら迷惑?会社への伝え方と周囲が取るべき対応

適応障害が職場にいたら迷惑?会社への伝え方と周囲が取るべき対応

適応障害を発症すると、心や体に不調をきたします。

しかし、適応障害は真面目な人こそなりやすい病気。

「迷惑はかけられない」と辛い気持ちを引きずりながら仕事をしているのではないでしょうか。

また、適応障害は誤解されやすく、理解されにくい病気です。

周囲の人たちには「ただ甘えているだけ」に見えるかもしれません。

今回は、勘違いされやすい適応障害の症状について解説します。

また、適応障害を発症した場合どのように職場に伝えるべきか、そして周りの人が取るべき対応についてお伝えします。

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目次

適応障害の症状

適応障害は、強いストレスを受けます。

しかし、ストレスの原因から離れると症状が緩和される傾向にあり、自分の好きなことや興味のあることは普段と同じように楽しむことができます。

そのため、周囲の人からは「仮病を使っている」「嫌なことから逃げている」など誤解されることも少なくありません。

しかし、適応障害は「仮病」でも「逃避」でもなく、心の病気です。

そして、誰にでも発症する可能性があります。

まずは適応障害がどのような病気なのか、そしてどんな症状があるのかを詳しく確認していきましょう。

適応障害とは?

適応障害とは、自分のおかれた状況や環境に適応できず、強いストレスを受けることで心身に不調が現れる病気です。

適応障害の症状は人によってさまざまですが、主に3つのパターンで現れます。

適応障害の症状
  • 心の症状
  • 体の症状
  • 行動の変化

心の症状では、不安感や緊張感などが現れます。

不安感が強い場合は、突然大声をあげたり、急に泣き出すなどの症状が現れることもあるようです。

また、焦りからイライラしてモノに当たったり、暴言を吐いてしまう人もいます。

他にも、「やる気が起きない」「憂鬱な気分が続く」「落ち着かなくなる」などといった症状があります。

身体の症状では、「不眠」や「吐き気」、「頭痛」「めまい」などの症状が現れます。

極度の不安と緊張から、「動悸」や「手の震え」を起こすことも少なくありません。

もっとも多い症状として「不眠」があげられますが、「寝ても寝ても寝たりない」という「過眠症」の症状が現れることもあるようです。

行動面では、「遅刻が増える」「会社を無断で休む」といった変化が現れる場合があります。

ストレスによる自律神経の乱れから、朝起きるのが辛くなることも多いようです。

うつ病とはどう違う?

適応障害とうつ病との大きな違いは、ストレスの原因から離れると症状が改善するかどうかです。

例えば、職場がストレスの原因となっている場合、適応障害であれば職場から離れることで症状が改善します。

しかし、うつ病の場合はストレスの原因から離れても症状が改善されることはありません

とはいえ、適応障害も長引けばうつ病へと移行する場合があります。

重度の適応障害はうつ病と診断されることもあるようです。

適応障害はうつ病の初期症状と考え、早めに治療を行いましょう。

適応障害の原因となりやすい人の特徴

適応障害は強いストレスを受けることで発症します。

ひとつの出来事が原因で発症することもあれば、複数のストレスが重なることで発症する場合も少なくありません。

また、同じようにストレスを受けても適応障害を発症する人としない人がいます。

それは、ストレスの度合いや耐性が人によって違うからです。

しかし、適応障害になりやすい人には特徴があります。

適応障害の原因と、適応障害になりやすい人の具体的な特徴をみていきましょう。

ストレスが原因

適応障害に陥りやすいストレスの原因は、大きく分けて2つあります。

それは、「環境の変化」と「人間関係」です。

「環境の変化」とは、転勤や部署異動など慣れない環境に身を置くことがストレスの原因となる場合です。

昇進などの嬉しい変化でも、ストレス耐性が低い人にとっては大きなストレスになりかねません。

また、自分の立場が変われば業務内容や人間関係も変化し、今まで以上にプレッシャーもかかります。

そして、「人間関係」も大きなストレスの原因です。

職場で感じるストレスのほとんどは、人間関係が原因とも言われています。

特に合わない同僚や上司、部下がいるとイライラが募り、ストレスが溜まりますよね。

また、毎日怒るような上司のもとで仕事をしている場合もストレスを生む原因となります。

感情的な上司がいると、「また怒られたらどうしよう」と怖くなり言いたいことが言い出せず、我慢が続くこともあるでしょう。

同僚が怒鳴りつけられているのを見たり聞いたりするだけでも「次は自分が言われるのでは?」と不安になり、ストレスを抱えることもあるようです。

真面目で繊細な人

適応障害になりやすい人の特徴は、真面目で繊細な性格の人です。

その他の特徴には、以下のようなものがあります。

  • 責任感が強く、なんでも一人で解決しようとする
  • 期待に答えようと、頑張りすぎる
  • ちょっとした言動に傷つきやすい
  • 弱音や悩みを他人に言い出せない
  • 周りと比べたり評価を気にする

これらの性格に当てはまる人が、全て適応障害を発症するわけではありません。

メンタルが強く毎日元気な人でも、ストレスの要因が重なることで適応障害を発症する場合があります。

人生にはさまざまな出来事が起こりますから、些細なきっかけや何らかの出来事により誰にでも適応障害を発症する可能性があります。

適応障害を職場に伝える方法

適応障害を職場に伝える場合は、医師の診断書をもって上司と直接話をする場を設けましょう。

また、休職するのか、仕事を続けるのかを決めておきましょう。

適応障害を発症しても、仕事を続けたいと思う人もいます。

実際、治療を受けながら仕事を続けることは不可能ではありません。

ただ、適応障害はストレスの原因から離れることで改善する傾向があります。

「休んだら周りに迷惑がかかる」「逃げてはいけない」など、プレッシャーをかかえていませんか?

仕事を頑張る姿勢は素晴らしいですが、時には休むことも大切ですよ。

ストレスの原因が職場にあるなら、一度離れて心の回復を待つのもひとつの手です。

ここでは、適応障害でも仕事を続けたい場合と、休職する場合の職場への伝え方を紹介します。

自分の状態を上司や同僚に打ち明ける

仕事を続けたいと考えているなら、現在の自分の状態を上司や同僚に打ち明けてみましょう。

なぜなら、適応障害を発症したまま仕事を続ける場合は周りの理解とサポートが必要になるからです。

適応障害という病気について、そして自分の症状について職場の人たちに知ってもらいましょう。

ただ、自分の抱えている病気や問題について話すことに抵抗を感じる人も多いですよね。

しかし、相談することや助けを求めることは決して恥ずかしいことではありませんし、悩みを口に出すことで気持ちが楽になることもあります。

また、普段から積極的にコミュニケーションを取るように心がけると、上司や同僚を頼れるようになります。

上司や同僚を頼れるようになると、困ったときに相談しやすくなり、一人で抱え込むことが少なくなるはずです。

自分の状態を打ち明けたうえで、職場や業務内容で感じているストレスがあるのなら、積極的に相談してみましょう。

異動や業務量の調整を希望する

適応障害を抱えながら仕事を続ける場合は、ストレスの原因を明確にする必要があります。

ストレスの原因は人によってさまざまですが、上で述べたように「環境」や「人間関係」が原因となっていることが多いです。

もし、現在の部署にストレスを感じているのなら、部署の異動を希望しましょう。

仕事量が多い、残業が続くなどがストレスの原因になっているなら、業務量を調整できないか相談してみると良いですよ。

また、人間関係に原因があるなら、リモートワークにできないか、席の位置を変更できないかなど相談してみましょう。

ストレスの原因を明確にし、上司や人事部と話す時間を設けて自分の抱えている問題について具体的に話すことが大切です。

そして、可能な範囲内で調節してもらうことはできないか相談してみましょう。

適応障害は、環境に適応できなかった時に発症する病気です。

そのため、自分に合った環境に身を置くことが大切です。

適応障害と上手に付き合いながら、仕事を続けましょう。

休職する際は医師から診断書をもらう

「仕事に行くのが辛い」「働き続けるのは難しい」と感じる場合は、休職の申請をしましょう。

休職を申請する際に、医師の診断書が必要になる場合があります。

会社の就業規則を確認し、必要であれば提出をしましょう。

診断書を提出し、上司や人事部と面談の場を設けます。

面談では、適応障害を発症しているということ、また発症した原因や現在の状態について話しましょう。

上司や会社に直接伝えにくい場合は、手紙やメールで伝える方法もありますよ。

適応障害は、改善されるまでに数か月から半年程度かかりますから、休職が決まったら回復をゆっくりと待ちましょう。

職場の部下や同僚が適応障害の場合

職場の部下や同僚が適応障害を発症した場合は、適切なサポートを行うことが大切です。

適応障害は、周りから見ると「甘え」や「怠け」に見えることがあるかもしれません。

「自分だって辛いのに」とイライラしてしまうこともあるでしょう。

しかし、適応障害を発症した当事者は心身に不調をきたしており、辛い状況にあります。

適切なサポートを行うためにも、まずは適応障害を詳しく知ることから始めましょう。

適応障害について詳しく知る

職場の人間が適応障害に陥ったら、患っている病気について詳しく知ることが大切です。

適応障害についての正しい知識を身に着けるには、ネットや書籍を活用しましょう。

もしくは、当事者と直接話をする場を設けても良いかもしれません。

当事者が抱えている病気や症状について知ることで、誤解が生じるのを避けることができます。

また、理解が深まることで対応策を見つけやすくなりますよ。

まずは、周りの人が当事者をしっかりと尊重し、肯定や理解を示しましょう。

業務上の配慮を行う

適応障害を発症した当事者と話し合いの場を設け、何が原因で適応障害になったのかを明確にしましょう。

明確にしたうえで、当事者の負担がかからないように業務上の配慮を行います。

特に新入社員、転勤や部署異動があった後などは慣れない環境からストレスを抱えてしまうことも少なくありません。

上司や同僚が業務のサポートをし、当事者に負担がかからないよう配慮を行いましょう。

どうしても環境になじめない場合は、部署の異動を検討する手もあります。

ただし、異動で業務内容が変わると、ストレスを生む原因となることがあります。

その場合は業務量の調整を行い、適応しやすい環境作りを行うことが大切です。

また、適応障害になると意欲や集中力の低下、身体的な不調から遅刻や欠勤が多くなる場合があります。

その場合は、業務内容や勤務時間の調整を検討しましょう。

業務に差し支えるようなら、休職を促すのもひとつの手です。

当事者は「職場に迷惑がかかってはいけない」という想いから休職を言い出しにくい場合があるかもしれません。

周りが声をかけることで、安心して休職を申請することができるはずです。

部下の健康を守るためにも、数か月の休みを与えましょう。

かけてはいけない言葉

部下や同僚など、会社の人間が適応障害になった場合は、以下のような言葉や表現は避けるようにしましょう。

避けるべき言葉や表現
  • 「甘えている」「根性が足りない」などの精神論に置き換えた表現
  • 「病気じゃない」「もっと大変な人もいる」などの共感に欠ける表現
  • 「頑張って」「ポジティブに考えよう」などの励ましの言葉
  • 「これからどうするの?」などの未来の話

適応障害は心の問題であり、決して甘えでも個人の弱さでもありません

偏見を示す言葉は、当事者を傷つけ症状の悪化に繋がります。

また、適応障害は前向きに考えれば克服できるようなものではありません。

勇気づけたいという想いから、励ましの言葉をかけてしまう場合がありますが、本人にとっては余計なプレッシャーを与えてしまうこともあります。

そして、適応障害を抱えている人は今を生きることで精いっぱいです。

先のことを考えるのが辛い場合があるので、話に出さないようにしましょう。

安心感を与える言葉をかける

どんな言葉をかけたらいいのか悩んでしまう場合は、以下を参考にしてください。

  • 「辛いことがあったら相談してね」など一人ではないことを伝える言葉
  • 「難しいことがあったらできるかぎりサポートするよ」など安心感を与える言葉
  • 「大変だろうね」など共感を表す言葉

これらの言葉が、全ての人にとってストレスがかからないわけではありません。

また、当事者に過剰に気を遣いすぎると、かえって相手を傷つけてしまうこともあるでしょう。

時には干渉しない、ということも大切です。

そして、適応障害を発症した当事者にとって重要なことは、相手の感情に寄り添い理解を示すことです。

否定せず、共感し、無理強いをしないで本人を見守りましょう。

適応障害が職場にいたら迷惑のまとめ

  • 適応障害はストレス状況下でのみ症状が現れるため「逃避」など誤解されやすい
  • 適応障害で仕事を続ける場合は異動や業務量の調整をし、適応しやすい環境づくりを行う
  • 休職を希望する場合は、診断書を持参して上司と面談の場を設ける
  • 職場に適応障害がいたら、負担がかからないよう配慮やサポートを行う
  • 当事者には偏見や共感性に欠ける発言をせず、相手に寄り添い理解を示す

適応障害は誰もが発症する可能性のある病気です。

「迷惑をかけてはいけない」と辛い気持ちを抱え込まず、ときには勇気をもって自分の抱えている問題を周りに相談することも大切です。

また、適応障害の人が職場にいる場合は親身になってサポートを行いましょう。

専門家にオンライン相談もいいでしょう。

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