うつ病の人にダメな接し方と禁句ワード!家族や職場で注意すること

うつ病の人との接し方は?禁句と家庭や職場で気を付けるポイント

うつ病の人とどうやって接したらいいのでしょうか?

うっかりうつ病の人に言ってはいけないことを言ってしまってないでしょうか?

厚生労働省の「患者調査」によるとうつ病の患者数は年々増加しています。

この記事ではうつ病の人への接し方や、禁句、家庭や職場で気を付けることをお伝えします。

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うつ病の家族がいたら、どう接すればいいか、まずは専門家に相談してみませんか。

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目次

うつ病は誰もがかかる可能性のある身近な病気

うつ病は誰でもかかる可能性のある病気です。

「なまけ病」などと心無い言葉を口にする人もいますが、普段当たり前に出来ていたことや、好きだったことが、何もできなくなる病気です。

もちろん仕事もできなくなって、本人はとても焦ります。不安にもなります。

ほかのさまざまな症状も引き起こし、会社に行けなくなってしまったり、食欲不振になったり、不眠なども引き起こします。

原因はストレスだとか、人間関係だとか、いろいろ言われていますが具体的な仕組みはわかっていません。

治療法も人によって合う合わないがあり、薬も人によって相性があるため、なかなかすぐに治るということがありません。

慢性化してしまったり、一度は良くなっても再発を繰り返したりなど、さまざまです。

しかしうつ病は特別な病気ではなく、誰もがかかる可能性のある身近な病気なのです。

うつ病は家族や友人の理解が大事

うつ病は家族や友人といった、身近な人の理解がとても重要です。

家族や友人でうつ病になってしまった人がいたら、病気のことを理解するようにしましょう。

身近な人が病気に理解を示してくれないと、病人はどんどん追い詰められてしまいます。

自殺者の多くはうつ病が原因とも言われています。

死にたくなるほど追い詰められてしまっているのに、追い打ちをかけてはいけません。

うつ病について学んで、うつ病の人を支えてあげましょう。

うつ病と一口に言ってもいろいろな病態がある

うつ病にもいろいろあって、単純なうつ病の場合もありますし(単極性うつ病)、躁状態とうつ状態を繰り返す場合(双極性障害)もあります。

似ているようで全然違うので、治療法も薬もまったく違います。

季節の変わり目になると調子が悪くなる人もいて、特に多いのが冬になるとうつ状態になる「冬季うつ」です。日照時間との関係と言われています。

そのほか、「産後うつ」「更年期うつ」「老人性うつ」などよく挙げられるうつ病があります。

最近では「現代型うつ病」とか「新型うつ病」とか言われる、自分の好きなことをやっている時は普通にできるけれど仕事や勉強はできない、といったパターンも見られます。

ただしこれらはまだ精神医学的には病気として認定されてはいません。

うつ病のよくある症状と病気の原因

うつ病の典型的な症状は、落ち込んでいる状態、ふさいでいる状態が続く、と思われるでしょうが、ほかにもいろいろな症状が出ます。

うつ病のいろいろな症状
  • 眠れなくなる
  • 今まで楽しかったことが楽しめなくなる
  • 当たり前にできていたことができなくなる
  • いろんなものに過敏になる(聴覚過敏、視覚過敏など)
  • 思い込みが激しくなり、悪い妄想ばかりするようになる
  • 物忘れがひどくなる

まだ他にもあります。

  • 大好きだった音楽が聴けなくなる。
  • 当たり前にできるはずの入浴が出来なくなる。
  • テレビの音をうるさく感じて見られなくなる。
  • 都会の人混みや騒音に耐えられなくなる。

など、本当に「なぜ?」と思うことができなくなります。

そして落ち込んでしまいます。

周りで様子がおかしくなっている人がいたら、うつ病を疑ってもいいかもしれません。

仕事でミスが増えたり、ボーっとしている時間が増えたりなどです。

うつ病はストレスや人間関係、環境の変化などが原因としてよく言われますが、全く思い当たる節がなくてもうつ病になってしまう人もいます。

うつ病は「心の病気」とよく言われますが、実際は「脳の病気」です。

脳神経細胞の神経伝達物質のバランスが乱れることが主な原因で、そこへうつ病になりやすい元々の性格や、うつ病を引き起こすきっかけとなるストレスが加わることで、うつ病が起きると考えられます。

うつ病になりやすい性格は、

  • 真面目
  • 完ぺき主義
  • 凝り性
  • 人に気を遣う

などがよくあげられますが、そういう人でも全くうつ病にならない人はたくさんいるので、一概には言えません。

またストレスや環境の変化も、悪い変化の場合だけにうつ病になりやすいわけではありません。

いいことがあったり、いいほうへの環境の変化があったりしても、それもストレスとなり、うつ病になってしまう場合もあります。

うつ病の人にさせるべきこと

うつ病になった人にはまずは休養を取らせることです。

とにかく休ませること。

ところがこれが簡単なようでなかなかできません。

休職すると「もう仕事に戻れないのではないか」と不安になり、かえって悪化することもあります。

でもとにかく休むことが一番です。

「休職後もちゃんとあなたの席はあるよ」「だからゆっくり休んでね」と言ってあげてください。

中途半端に休むのはよくありません。

うつ病の人は「休むと迷惑がかかる」などと考えがちです。

でも病気で仕事が出来なくなっているにもかかわらず、無理やり仕事を続けると、ミスも増えますし、集中力がなくなっていますし、結局仕事が終わりません。

そのため、他の人や職場にかえって迷惑をかけることになります。

そして本人は「迷惑をかけた」と自己嫌悪に陥り、またうつがひどくなるという悪循環になります。

治るものも治りませんので、徹底的に休んでもらうのが一番です。

休職が難しいなら仕事なら部署を少しラクな部署に変えるなど、職場の理解も必要です。

また、明確にストレスとなっている物事がある場合はそこから離してあげるとか、それだけで少し楽になることもあります。

家庭の場合は家事を代わってあげる、減らしてあげるなどして、負担を減らしてあげましょう。

人間関係で大きなストレスを抱えている場合は、その人と接触しない環境を作ってあてげください。

あとは心療内科や精神科に行って、薬を処方してもらい、きちんと容量用法を守ってしっかり飲み続けることです。

精神科の薬はすぐには効果があらわれません。

最低でも2週間~1カ月は飲み続け、少しずつ、効果のありそうな薬を探していくしかないのです。

勝手にやめたり、飲み忘れたりすると、よくなりませんので、しっかりと服薬管理をすることが必要です。

周りの人の協力も必要です。

休養と服薬で少し良くなってきたらカウンセリングなどに行ってみるのもいいでしょう。

物事の考え方などを見直すきっかけになるかもしれません。

だいたいうつ病の人はネガティブに物事をとらえがちです。

カウンセリングで物事の捉え方を変えていけたらいいですね。

と言っても、そんな簡単に人間の考え方が変わることはありませんので、時間をかけて改善していく以外に方法はありません。

うつ病の人との接し方で注意すること

家族や職場の人がうつ病になってしまったら、接し方に注意しましょう。

しかし、腫れ物に触るような態度もよくありません。今まで通りで、少し気を付ければいいのです。

うつ病の人は普段なら気にならないことにも敏感になっていることが多くあります。

ちょっとした言葉も素直に受け止められず、責められていると感じてしまいます。

また今まで楽しめていたことも楽しめなくなっているので、無理に活動させるのはよくありません。

人と会うことや、話をすることも苦痛に感じているかもしれませんので、様子をみながら接するようにしましょう。

うつ病の人を無理に誘い出すのはNG

うつ病の人が元気な時に好きだったスポーツや、映画など娯楽に誘うのは、かえってその人にとっては苦痛に感じられるかもしれません。

それまで好きだったことや楽しかったことでも、病気の今は楽しめない状況になっている可能性があるからです。

誘ってみるのはいいことかと思いますが、無理に行動させるのはやめましょう。

そういう時は静かに過ごさせてあげることが大事です。

うつ病の人との連絡はメールやLINEがおすすめ

うつ病の人は電話をすることすら苦痛なことがあります。

会話も苦痛に感じることもあります。

ですから、連絡を取るときは、できるだけ要点をしぼって、メールやLINEで連絡を取りましょう。

そして返事は強要してはいけません。

返事をくれたらラッキーぐらいな気持ちで、連絡をしましょう。

うつ病の人はメールやLINEを読んでも、上手く文章を理解できない状況になっている場合もあります。

できるだけ簡潔に、短い文章にしてあげましょう。

たった一言返すだけでもうつ病の人は、とても労力を必要とします。

できるだけ普段通り接する

うつ病だからといって、腫れ物に触るように接したり、避けたりするのはやめましょう。

うつ病の人が自分のせいで周りに気を遣わせていると感じ、自己否定に繋がりかねません。

できるだけ普段通りに接しましょう。

構ってあげすぎるのもよくありませんし、病気のことについてあれこれ聞くのもよくありません。

適度に距離をおいて、見守ってあげるのがいいでしょう。

うつ病になった人の現状をそのまま受け止める

うつ病になってしまった人は、もうそういう人になったのだと思って、受け止めてあげてください。

はっきり言うと、うつ病になってしまった人は、たとえ病気が治ったとしても、病気をする前と全く同じ状態には戻れません。

うつ病がひどい状態の時の記憶はかなりまだらです。

覚えていないこともあります。

薬のせいもあると思いますが、脳の病気なので、治ったと言っても、前と同じぐらいの生活ができるようになった、というだけのことです。

気持ちの持ちようや、うつ状態だった時の自分の記憶が消えたわけではありませんので、病気の前後では人は少し変わります。

完全に元通りにはなれないのです。

うつ病になってしまった人が身近にいたら、それはそれとして、そのままのその人を受け止めてあげてください。

アドバイスはかえって逆効果

良かれと思って、いろいろとアドバイスをする人がいますが、うつ病の人にとっては「それができれば苦労はない」ということがほとんどです。

精神科医でもカウンセラーでもないのなら、アドバイスなどするべきではありません

かえって逆効果です。

「朝散歩するのがいいんだって」
「運動はしたほうがいいらしいよ」
「睡眠をしっかりとらないといけないよ」

などと、うつ病にいいことは分かっていても、それができれば本当に苦労はないし、うつ病にだってならないと思うのです。

うつ病の人にとっては、朝起きることや、外に出るのすら苦痛なのに、「朝散歩」や「運動」など、そんな活動的なことが出来るわけがありません。

睡眠だって、眠りたいのに眠れない日々が続いているわけです。

眠りたくないわけではなく、眠れないのです。

うつ病の人に無駄にポジティブな言葉をかけるのは、かえって追い詰めることになりかねませんので、やめましょう。

「死にたい」という危険信号を見逃さない

うつ病はかなりの割合で「希死念慮」を持ちます。

「希死念慮」とは死んでしまいたい、この世から消えてしまいたいという気持ちです。

うつ病の人は「自分は必要のない人間だ」とか「生きていても意味がない」とか、考えがちです。

そしてそれがいっぱいいっぱいになると、ふとした時に行動に移してしまいます。

うつ病の怖いところはそこです。

そばにいる人はよく見ていてあげてください。

はっきり「死にたい」という人はまれです。

そう言える人はまだ大丈夫な可能性があります。

でも何も言わなくなったら危険です。

うつ病の人はできるだけ一人にしないことが大事です。

うつ病の人の負担になる禁句

よく「うつ病の人には『頑張れ』と言ってはいけない」と聞きますよね。

そのほかにも言ってはいけないことはあります。

励まそうと思って言った言葉が逆にうつ病の人を追い詰めてしまうことがあります。

うつ病の人に励ましやお説教などは禁句です。

また「すぐ治るよ」といった、根拠のないポジティブな言葉も禁句です。

ただ何も言わず、そっとそばにいてあげることや、見守ってあげることのほうがうつ病の人のためになります。

余計なことは言わないことです。

つい言ってしまいがちな「うつ病の人の負担になる禁句」を4つご紹介します。

「頑張れ」

うつ病は頑張れば治るという病気ではありません。

「頑張れ」と言われると、「頑張っていないように見られているのか」と思い、自分を責めます

そしてプレッシャーを感じ、かえってうつ状態をひどくしてしまうのです。

「頑張っているつもりだけど、まだ頑張りが足りないのか」
「こんなに頑張っているのに、もっと頑張らないとだめなのか」

と思ってしまい自分を責めます。

これ以上何を頑張ればいいのかわからない、もうこれ以上頑張れない

と思った時、死にたくなってしまって、突発的に行動を起こしてしまったりします。

「希死念慮」があって行動を起こす人は、しっかり準備して行動を起こす人と、突発的に行動を起こす人といますが、いろいろな状況を聞くと、突発的な行動の人のほうが多いように思います。

うつ病の人は頑張ってはいけないのです。むしろ休まないといけないのに、「頑張れ」と声をかけてしまうのは逆効果です。

「早く治してね」

誰よりも、うつ病の本人が一番早く治りたいと思っているはずです。

それなのに他人から「早く治して」などと言われたら、更に自己否定感が強くなります。

うつ病に早く治る治療法などありません。焦らせるのはよくないことです。

うつ病になった人はなぜ自分がこんな状態になってしまったのかがわかりません。

とにかく現状では、病院に行き、処方された薬を飲むので精一杯なのです。

声をかけるなら、うつ病の人を追い立てるような言葉ではなく、「自分のペースでいいよ」「ゆっくりね」と声をかけてあげてください。

「みんな頑張っている」

「みんなも頑張っている、辛いのはあなただけじゃない」などと言って、うつ病の人を追い込まないでください。

こういった言葉をかける人はうつ病に理解がなく、どこかでうつ病を「甘え」や「なまけ」だと思っているのだと思います。

うつ病は甘えでもなまけでもありません。

健康な人と比べることはやめましょう。

自分がいろいろなことができていないことは、うつ病の本人が一番よくわかっています。

そして頑張ってもできない自分を責めているのです。

これ以上追い込むのは危険です。

「大丈夫?」

「大丈夫?」と聞かれたら、大体の人が「大丈夫」と答えてしまうものです。

本当は大丈夫ではないのに。

うつ病の人もそれは同じです。自分がどれくらい大丈夫じゃないかも判断できなくなっていますので、とても危険です。

「無理しなくていいよ」と声をかけてあげたほうがいいでしょう。

とにかくうつ病の人は休ませてあげてください。

うつ病の人は落ち込みやすいですし、不安や焦りを感じて、症状がよくならないことを自分のせいだと思って責めてしまいがちです。

できるだけ不安を感じさせない言葉をかけてあげてください。

うつ病の人との接し方、禁句と家庭や職場で気を付けることまとめ

うつ病の人とは普段通り接することが大事ですが、言葉には気を付けましょう。

励ましたり、責めたりしてはいけません。

家庭や職場では様子をよく見てあげて、休養をきちんと取れるようにすること、病院にきちんと通わせる環境を作ってあげましょう。

うつ病の人は悪いほうへ悪いほうへと意味をとらえがちですので、言葉の選び方には気を付けて、あたたかい言葉をかけてあげてください。

→パニック障害の人に言ってはいけない言葉は?安心させる接し方も紹介

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